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「老後2000万円不足」と「老後の備え」 [どう受け止めたらいいのか]


「老後の備えにします」

これは20世紀末のこと、きんさんぎんさんという100歳を超えた双子姉妹が「テレビ出演のギャラの使い道をどうするのか?」という質問に答えたものです。
この話は、当時の日銀幹部の間でも話題になった話です。

あれから20年余りたった現在では、貯蓄の目的などを語る人もずいぶん減りました


このところ話題の「老後2000万円不足」という話題がいろいろな批判や議論んを呼んでいます。
※金融庁の「金融審議会市場ワーキング・グループ報告書」がそもそものスタート

少し考えてみましょう。


1.そもそも年金だけでは暮らせない

「いくら足りないのか?」という議論はさておき、かつての人たちは明らかに「年金だけでは暮らせない」と考えていました

かつては「貯蓄の目的」といったアンケートが毎年公表され、また関心を持たれていました。
そして「老後の備え」という目的はいつだって上位にありました。


2.今回の「2000万円不足」話は「厚生年金受給者」の平均像

国民年金だけの人ならさらに大きな資金不足になります。
ご夫婦で「厚生年金」受給者あるいは公務員などの「共済年金」受給者の生活資金は潤沢です。


3.収入の議論ばかりで支出の議論がない

●従来より、「年金をもらうようになったら支出は減らす」というのは大原則でした。
家計調査の年代別の数字を使っているのだとしても、収入が減るのなら支出を減らすという工夫の話が聞こえてきません。
●定年退職すれば、その時の退職金で住宅ローンも完済されているはずです。
「断捨離」で捨てるばかりではなく、「古いものも生かして使う」ことも必要です。特に着るものなどは十分使えます。
サラリーマンなら通勤着が普段着や作業着や寝間着に活用できるはずです。
支出の議論をしないで「消費が伸びない」という言葉に惑わされているのです。


4.「子どもが親の面倒を見る」という考え方がない

●核家族化とはいえ、かつては「子どもが親の面倒を見る」という考え方はありました。
国民全体の「家族で扶養」という考え方はどこに行ったのでしょう?

●飛躍した議論をすれば「子ども世代の生活も苦しい」ということも言えます。


5.「100年安心」を信じていた人は少ない

にもかかわらず
●「貯蓄より投資」「貯蓄から投資の時代」などと囃し立てていたのは、政治家とマスコミと関係業界の人たちだけだった。
「100年安心はうそだった」というのは政治的な批判言葉に過ぎない
「国の政策なんてその程度のもの」と思っておいた方がいいと賢明な国民は思っていたのです。


ここまで書くと「大騒ぎするほどのものではなく」改めて自分の処世術を検証し見直す必要があるものは見直すという行動をとるべきなのです。



問題点があるとすれば、

1.「ライフプラン」教育がおざなりにされた結果であること

したり顔で教育を語るお歴々でも「ライフプラン」(人生設計)を学校現場や社員教育に導入するあるいは導入していることを論評されないことのほうが問題です。


2.審議会(ワーキンググループ)の報告書を受け取らないことこそ問題をわかりにくくした

たとえて言えば、「宿題を出した先生が生徒の作った宿題を受け取らず採点もしないようなもの」です。


審議会・ワーキンググループというのは、きわめて専門的あるいは広い視野で議論した結論であり、行政組織はそれを参考に行政執行や遂行をすればいいのであって、「不適切だから受け取らない」という筋合いのものではないのです。

政治戦略・政策と違うのなら、こういう「ご意見を踏まえながら」「参考にしながら」行政執行をすればいいだけのことであり、受け取ったから必ずそれに100%従うというものでもないはずです。


さらに言えば、
●こういう審議会やワーキンググループの事務局として行政職員は参加している
「中間報告」もあるし、そもそも会議開催のたびに方向性は確認できたはずである

そういう代物を「受け取らない」と対応したために問題が複雑化してしまったのです。


3.国民の側も「やはりそうだったのか?」「そこまで考えていなかったなぁ!」「どうしよう」と考えることにより「次の一手」を考え行動する指針にすべきなのです。

●「野党は選挙対策あるいは政治戦略として騒いでいる」点を踏まえておくこと
●個々人は批判ばかりに終始していてはいけない
選挙で批判票を入れるのなら別ですが。
●批判するのなら「100年安心」と言う言葉ができた時にとことん議論・理解しておくこと


4.昨今の「言葉の遊び」のような政治ぶりを囃し立ててしまうのは「マスコミ」のせい

もっと勉強しなさい
キャッチ―な言葉探しはやめよう

とあらためてマスコミには警鐘を鳴らしたいと思います。
マスコミという業態の主役の皆さんの中でも「きんさんぎんさん」の言葉を知っている方はどのくらいいらっしゃるのでしょうか?


5.「金利が低い」ことにばかり光を当てすぎた結果、「貯蓄を軽視」される風潮にある

●利息よりも「元金」を蓄えることに意味があるのです
●かつては「公的年金」だけではなく「個人年金」(積立貯金のようなもの)に光が当たっていた

はずなのに、いったいいつどこで貯蓄することに意義が見いだされなくなったのでしょうか?



日本は資源の少ない加工貿易の国として発展してきました。
その源泉は「勤勉な国民性」だったはずです。
優先順位を決めながら地道に暮らすしかないのです。


こういう「報告書を受け取らない」事件が起きると、霞が関では官僚の幹部人事に手が加えられるというのが歴史的にはよくあったことです。



<参考>
東洋経済ONLINE 2019年6月15日
「『老後2000万円』問題のあまりに残念なすれ違い」
https://toyokeizai.net/articles/-/286341


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